作品番号:31 ドリームタイム:潮流の旅人
縦:1167mm
横:910mm
縦+横:2077mm
文部科学大臣賞作家・菅沼まどかさんが、アボリジニの精神世界と日本の伝統美を融合させた「ドリームタイム」シリーズ。本作は、縦116.7cm × 横91.0cmという圧倒的なスケールのキャンバスに、大いなる流れの中で共鳴し合う生命の姿を描き出した、エネルギーに満ちた飾り画です。
本作の最大の特徴は、水墨の下地(地層)とアクリル表現が織りなす圧倒的な物語性にあります。 キャンバスの最下層には、水墨によって古代から伝わるモチーフや象徴的な小動物が無数に、無造作に描き込まれています。それは人類が共有する「古の記憶」の地層です。その静謐な地層の上から、躍動する二体の生命体と、それらを導くように泳ぐ魚や亀が、緻密な幾何学模様を纏ってアクリル絵具で大胆に重ねられています。
下地の水墨画が透けて見えることで、前面の生き物たちが単独の存在ではなく、悠久の時を経て積み重なった「いのちの連なり」の上に立っていることが示されています。うねるような曲線で描かれた生命体は、互いに呼びかけ、響き合っているかのようです。アボリジニの精神において、万物は一つの巨大な「環(わ)」の中にあり、共に時の流れを旅する仲間であるという調和のメッセージが、画面全体から力強く放たれています。

